☆492年の日記☆

492年1日
さて、気がつくとオレがこの国に来てからもう3年目になった。
去年の正月は訓練、訓練で年が明けちまったから、あんまり年を越した実感がなかったんだが、今回は割とゆとりがあるからな。

ゆとりついでに散歩をしてたら、見かけない男を発見。
話しかけてみるとやっぱり移住者だった。名前はサルキソフ・カトウ。
まだプルトに来たばかりで右も左もわからない、って感じだったな。
考えてみれば、オレにもこんな頃があったんだなぁ。

とかなんとか考えてると、大勢の人がどこかに向かって走って行くのが見えた。
なんか気になったのでついていってみたところ、どうもプルト闘技場にサーカスが来てるらしい。
他にやることもないし、せっかくなんで見ていくことにするか。

で。
双子の踊り子は綺麗だったし、イムの芸も(オオスナイムの芸が見られなかったのは残念だったけど)まぁまぁ面白かった。
けど、オレが何より気に入ったのは……。

そう、もちろん、火吹き男だ。
ガバメキアの神秘、ファイアーボーイかぁ……。
どうやってんのかなぁ……やってみてぇなぁ……。

492年2日
さて、今日は新年祭と仕事始め、そしてその前に今年の試合日程確認だ。

去年とは順位が変わったんで試合日程も微妙に変更。
相手もサトシを除くと初顔合わせの相手が多いんで、こりゃ要警戒、だな。

正確な日程(含む相手)は以下の通り。
3日は第1試合(VSサトシ)
4日は第2試合(VSサッチ)
6日は第1試合(VSフィービー)
8日は第2試合(VSセレール)


んで。
その後の新年祭の方は特に変わったこともなく終わったんだが、仕事始めに行ったら、なんかウルグ長が来てねぇんだよな。
ったく、アーロウルグ長、しっかりしてくれよな?

ろくに仕事もしてないお前が言うな。

それから、帰りにちょっと広場の掲示板を見てみると、なんかオレが魅力王ランキング3位らしい。
この国の女性陣にも、ようやくオレの魅力がわかってきたってことか?
……なんてな。

492年3日
さて、今日はいよいよ今年最初の試合、相手は人気先行のサトシだ。

試合開始時点での応援は向こうに8人、こっちにはタラさんとエレノールさんの2人だけ。
やっぱり、人気じゃまだまだ向こうが上みたいだが、今年も人気と実力は別だってことを証明してやるぜっ!

とまぁ、そんな意気込みで、試合開始と同時に一気に攻め込むオレ。
するとサトシはなぜかズルズル後ろに下がっていって、あっという間にリングサイドまで来ちまった。

実話。開始直後に本当に闘技場の隅まで一気に移動した。

こうなりゃ、あとはめった打ちにするだけだ。
ちょっと攻撃に夢中になって防御がイマイチうまくいかなかったのが不満だが、158対70で快勝できたんでまぁよし、ってことにしておくか。

しかし、それにしても今日はブレイズソードのキレがイマイチだったな。
こりゃ次の試合までに修正しておく必要があるな、ってなワケで試合の後はバスの浜によって砂浜ダッシュ。
そしたら、帰りにヤーノ通りでコークナァムのファリドさんに愚痴られちまった。
最近いいことがないからって、何もオレに愚痴らなくてもいいだろうに。

で。
その後、オレが家に戻ってゆっくりしてると、タラさんが来てさ。
明日、一緒に遊びに行かないか、ってんだよ。
ちょっと迷ったけど、そう言えばタラさんは今日応援にも来てくれてたし、明日の午前は特にすることもねぇんでOKしたんだけど……これでよかったのか?

492年4日
ってなワケで、今日はタラさんとのデートだ。
試合に響くとやばいんで朝早くに行って待ってたんだが、そしたらなぜかウォルターのヤツが来てよ。
何やってんのかと思ったら、どうやらまたマイラとデートらしい。
へぇへぇ、仲のよろしいこって。

とかなんとか言ってると、ようやくタラさんが来たみたいだ。
ふと見るとブランドンさんとストロベルさんもデートみたいで、しかも3組とも全員行き先がタラの港だ。
これじゃデートってより集団で行くピクニックか何かみたいな気がするのはオレだけか?

と、そんなこんなでタラの港に到着。
試合の時間も迫ってたんでその場で別れたんだけど……他のヤツらはなんか一緒に帰ってたみたいだったし、ちょっと悪いことしたかな?

ともあれ、午後はサッチとの試合だ。
今年当たる相手の中ではかなり厄介な部類に入る相手なので、気を引き締めて……観客席を見てみると、客が1人もいねぇじゃねぇか!
まぁ、客がいようといまいと大した問題じゃねぇハズなんだが、やっぱりこれじゃ気も抜けるぜ。

なんて気を抜いてたら、いきなりサッチが序盤からラッシュをかけてきやがった。
けど、その程度で負けるオレじゃない。
中盤で相手の隙をついてブレイズソードを連発、一気に逆転に成功だ。
昨日の訓練の成果か、これで大差がついて、オレの勝ちは確定……のハズだったんだが。
きっと、「KOしてやろう」って気を起こしたのがいけなかったんだろうな。
最後の最後にカウンターでヘヴィブルーズを喰らって、結局131対133で逆転負けしちまった。

情けない自分に喝入れるためにも、試合後は砂浜ダッシュで猛特訓。
サッチもダントツで強いワケじゃないし、どっちも3勝1敗なら現状の順位が上のオレが上に行けると信じて、次からの試合を頑張らないとな。

492年5日
昨日の試合で負けちまった以上、もうこれ以上は1つたりとも落とすわけにはいかねぇ。
外リーグに陥落なんてことになったら、みすみす1年ムダにしちまうことになるからな。

そんなワケで今日は朝から砂浜ダッシュ。
途中で砂浜ダッシュに来たナワフがブレスソードを落としていったのをはじめ、なんかいろんなヤツがいろんなものを落としていったな。
もちろん、全部オレが回収させてもらったぜ。

んで、拾い物を持っての帰り道。
魅力王でバハウルグ長のデペッシュさんと、魅力女王でジマショルグ長のネジェドリーさんがデートしてるのを見た。
確かにお似合いのカップルと言やぁお似合いのカップルなんだけど……今日、デペッシュさんってミダ杯の試合じゃなかったっけ?

ってなワケで気になってプルト闘技場に行ってみると、案の定デペッシュさんはミダ杯の試合に間に合わず、リムウルグ長のウェザーさんに不戦敗。
まぁ、デートの方が大事なのかも知れねぇけど、もったいない話だよなぁ。

その後、拾い物を家に置いてから夜の砂浜を走ってると、ちょうどサッチが訓練に来た。
「あなたもここで訓練?」
「ああ。これ以上負けられないんでな」
オレがそう答えると、サッチはなんか楽しそうにこう言ったんだ。
「そうなんだ。それじゃ、私も全勝狙うしかないかな」
そんなことされたらオレが上に行けなくなるだろ、とも思ったんだが、実際にオレが言ったのは違う言葉だった。
「……勝ってほしいような、負けてほしいような、複雑な気持ちだな」
「なんで?」
ちょうど走り疲れたのか、サッチは足を止めて不思議そうにオレを見た。
「アンタが全勝なら、オレは来年もCリーグに上がれねぇ。
 だから、アンタに負けてほしい気持ちもある。
 けど、オレに勝った以上は、他のヤツになんか負けて欲しくないのも、また事実なんだよ」
オレがそう説明すると、サッチはわかったようなわからないような顔をしてたな。

492年6日
サッチと別れた後もオレは砂浜で走ってて、気がついたら朝になってた。

……やべっ、今日の朝試合じゃねぇか!!

んで、焦ってコーク闘技場に駆け込んだんだが、相手のフィービーさんもまだ来てなかったんでまずは一安心。
ところが、そのフィービーさん、結局最後までこなかったんだよなぁ。
一応不戦勝で勝ちにはなったけど、なんかすっきりしねぇな。

ともあれ、終わっちまった試合をどうこう言ってもしょうがねぇ。
ってなワケで、せっかくだからオレはこの赤のショルグで訓練するぜ。

しつこいですか? しつこいですね。

その帰りにランキングを確認してみたら、なんとウォルターのヤツがまた外3に落ちてやがる。
アイツ、本当にオレと勝負する気あるんだろうな?

492年7日
今日は試合の合間の休日。
もちろん訓練訓練、訓練あるのみだ。

こいつにとって、試合のない日は休日らしい。

ってなワケで時々家に帰りながらダッシュをしてたんだが、途中でまたウォルターとマイラのデートを目撃しちまった。

まぁ、リーンさんみたいな人が出ないって意味では、決まった相手が出来たってことはいいことなんだろうが……あの野郎、オレとの勝負はどうなるんだ?

492年8日
いよいよ今年最後の試合。
昼からってことで、朝のうちに軽く砂浜ダッシュして、ロン酒を飲んで試合に臨む。

相手はセレールさん、一応お互いに友達と認識してるだけあってちょっとやりづらいっちゃやりづらいんだが、勝負に情けは無用、全力で行くぜ。

ってなワケで、序盤に一気に情け容赦なく攻め込んでほぼ一方的に攻撃。
スタミナ配分を間違ったせいで後半バテちまって少し反撃されたけど、結局200対48で快勝だ。
これで、客が1人でも来てればもっとよかったんだけどな。

ともあれ、今年の試合もこれにて全て終了。
今年も3勝1敗だが、サッチが約束通りに全勝だったんでまた2位だ。

なかなか、うまくはいかねぇな。

492年9日
今年の試合は昨日で終わったが、来年の戦いはもうすでに始まってるんだ。
……って、去年もこんなこと書いたかも知れねぇな。

ともあれ、そんなこんなで午前中はジマショルグで訓練して、午後はバスの浜で砂浜ダッシュ。
特にこれと言って変わったこともなかったが、まぁまぁ順調なスタートだぜ。

492年10日
せっかくの休みなので、今日は個人商店ってヤツに行ってみた。
けど、ガアチの店は品切れだし、リムの店はラフィアの涙だけ、バハの店に至ってはカイモドキしかおいてねぇ。

バハの店にカイモドキ……何か偶然とは思えないものを感じる(謎)

やっぱり、買い物はヤーノ市場が一番だな、うん。

それはそうと、この前もデートしていた魅力王でバハウルグ長のデペッシュさんと魅力女王でジマショルグ長のネジェドリーさんがとうとう婚約した。
で、そのせいでデペッシュさんが魅力王ランキング3位まで後退して、オレが魅力王2位にランクアップしたみたいだ。

これは、ひょっとしたら、狙えるか?

492年11日
特にやることもないんで、今日もコークショルグとジマショルグで訓練。

夜はバスの浜でダッシュと、まさに充実した一日だったぜ。

492年12日
今日はオレの10歳の誕生日だ。
「なにかいいことあるかな?」と思いながらアイシャ湖で泳いでいたら、デート中のデペッシュさんとネジェドリーさんが来ちまった。
なんか、お邪魔だったかなぁ、オレ。

んで、夜は1年分の感謝と、次の1年の幸運祈願のために神殿へ。
本当に、なんかいいことあるといいんだけど。

492年13日
今日も昨日に引き続いてアイシャ湖で訓練。
やっぱりこの季節は水泳に限るな。

年の変わり目辺りが冬ですから、その裏側の15日前後は夏ですよねぇ?

492年14日
今日もアイシャ湖。
途中で一度一休みしようと思って温泉に行ったらサッチがいたんだが、なんか体調が悪そうだったな。
「温泉に浸かってればすぐによくなるから」とは言ってたものの、そのあと2刻くらいしてもう一度行ったときもまだいたしなぁ……。

まぁ、それはさておき。
夕方からはバスの浜でダッシュ。
その途中でウォルターのヤツに遭遇したんだが、あいつはまだ外3位で……それなのに明日はデートらしい。
ったく、こんなんじゃ決着がつけられんのはいつになるかわかったモンじゃねぇな。

492年15日
今日はウルグ祭。
リムの性格判断では積極的だと誉められたものの、バハのおみくじは「ほどほど」、ガアチの姓名判断でも「よくもなく、わるくもなく、普通の名前」とか言われちまった。

その後はお決まりのアイシャ湖で一泳ぎ。
それから温泉で一休みしてから神殿でもう一頑張りだ。

492年16日
1に訓練、2に訓練は当然のことなんだが、3、4がなくて、その後の5には気分転換だと思う。
訓練ばっかりじゃ、かえって効率が落ちそうだからな。

と言っても、別に気分転換にやることなんてありゃしねぇ。
しかたねぇんでためしに仕事してみたが、相変わらずとれるのはテコン岩石ばっかりで、おまけに人の何倍も時間がかかりやがる。
これじゃ気分が悪い方にしか転換しなさそうなんで、1回で諦めてリムに行ってバイト。
別に、金の使い道なんかこれと言ってねぇんだが、まぁ、あって困るモンじゃねぇからな。

492年17日
さて、今日はなにすっかな、と思ってたら、普段はあんまり話をする機会のないコークナァムのファリドさんに話しかけられた。
なんでも、今日はDD杯の開会式らしい。

別にこれと言って興味はなかったんだが、よく考えてみりゃDD杯ってこの国で一番強いヤツらが出場する大会だろ?
その中には、いつかはオレと戦うことになるヤツもたくさんいるかも知れねぇ。
そう考えたら、後学のために見ておくのも一興かも知れねぇな、と思えてきてな。

結局、夜中は開会式を見に行っちまった。
さすがと思える人から、そうでない人までいろいろいたが、この中の誰かが国民の代表として龍と戦うのかと思うと楽しみだぜ。

492年18日
さて、訓練の方もここんところ伸び悩んでるし、気分転換にすることも思いつかねぇしで、なぁんかやることがねぇ。
んで、何の気なしに大通りへ行って、ふと掲示板を見ると見ると魅力女王ランキングの1位から3位が皆友人になってやがった。
オレはそれほど魅力を感じねぇんだが、どこがいいのかなぁ。

そんなことを考えながらふと周囲に目をやると、子供がいっぱい広場を駆け回ってたんで、そういや子供の相手ってあんまりしてねぇよな、と思いつつ、気分転換を兼ねて子供と戯れることにしたんだけど。

その中に、ふとどっかで聞いたような名前の子がいたんだよな。
メガエラちゃん、ってーんだけど。
これって、確か去年の今頃にウォルターが狙ってた(?)赤ちゃんじゃねぇか?

そう思ってよく見てみると……いや、実際、可愛いんだよな、ホントに。
オレは赤ちゃんの時は将来美人になるかどうかなんて全然わかんなかったんだが……あいつ、ひょっとしたらそういうことだけは得意なのかもな。

そんなこんなで子供たちと別れた後はリムに行って少しだけバイト。
稼ぐばっかりで使わねぇからどんどんたまってくるんだけど、どうしたもんかなぁ。

492年19日
本格的にやることがないんで気を取り直してもう一度仕事をしてみる。
そしたら、なんと!
前は1つしかとれなかったタル石が、今回は2つもとれたんだぜ!
見たか、これがオレの実力だ……ってアホらしいんでもちろん1回でやめ。

その後帰りに湖前を通ったら、ウォルターのヤツが出てきたんだが、アイツもようやく訓練する気になったのか?

492年20日
愛の日だ。
去年までは一人浜辺で虫見酒だったオレだが、今年はなんと「エナの子コンテスト」にエントリーされることになったらしい。
出る以上は必ず勝つ、って気持ちで会場に向かったんだが、広場前の掲示板によるとオレのランキングはブランドンさんに次いで2位、そして3位は若くて弱いビリーってヤツが入ってやがる。
まぁ、事前の評価が必ずしも結果に直結するとは限らねぇ。
一気の逆転劇を見せてやるぜ!!

……と、威勢だけはよかったんだけどよ。
結局、オレに入れてくれたのはバハラさん、テイタム、マイラの3人だけ。
1位は下馬評通りにブランドンさんで、なんと獲得票数28票。
完敗っつーか、惨敗だよなぁ……。

なんか腹が立ったんで、終了直後にバスの浜にダッシュして、残ってた卵を全部喰ってやった。

はぁ……空しい。

492年21日
この前聞いた話なんだけどよ。
なんでも、ウミカイが卵を生んだ次の日に、浜辺で「ウミカイのカラ」ってのが見つかることがあるらしい。
んで、それが訓練にとても役に立つ、って話なんで、朝まで浜辺で粘って探してみたんだが、結局一つも見つからなかった。

そんなこんなで久々にショルグ前でランキングチェック。
そうすると……なんと、予想外のことが起きてやがった。
どうも今年は死んじまう人が多いとは思ってたんだが、その関係でどうやらオレも来年はCリーグに昇格できるらしい。
人が死んだおかげで昇格決定、ってのも素直に喜べる話じゃねぇが、いつまでもここで足踏みしてるわけにもいかねぇし、まぁ、とりあえず喜んでおくことにする。
しかし、このまま行くと来年はリーンさんとサッチの両方が同じリーグにいることになる、ってワケか。
こうなりゃリベンジあるのみ、だな。

それはともかく。
そうなると、もっと効率のいい訓練をした方がいいだろうし、そのためにはやっぱり役に立つようなものがあった方がいいよな。
ってことで、午後はいつも通りリムでバイト。
落っことしたヴィチもついでに納品して仕事ポイントもアップ、一石二鳥だな。

492年22日
今日もこれといってやることねぇんで午前はリムでバイト、午後はガアチでバイト。
バイトの仕事はどれもあんまりコツがいらねぇから結構さくさくとれるんだよな。
普通の仕事もこれくらいうまくいきゃいいんだけど……ま、そううまくはいかねぇか。
天は二物を与えず、とも言うしな。

プルトの場合、与えられるヤツは二つや三つじゃすまないし、与えられないヤツは一つも与えられていないような気もする。

492年23日
コークAリーグのティモシーさんが死去。
これでさらに欠員が出来たんで、リーンさんは来年はBリーグらしい。
やれやれ、リーンさんへのリベンジはもう1年先、か。

と、ちょっとほっとしたような残念なような、そんな気持ちでリムでバイトをしてたら、ウォルターのヤツもバイトに来やがった。
「デート続きで金がないのか?」
オレがそう言うと、ヤツは一言「言うな」とだけ答えて、そのまま走り去……ろうとして、見事にすっ転んだな。
いや、ヤツには悪いが、久々に笑わせてもらったぜ。

ちなみに今日の稼ぎで手持ちが1500プゥを突破して、再び長者番付3位にランクインした。
まぁ、この国の中で3番目っつってもアレなんだが、一応これも素直に喜んでおくか。

んで、夜はDD杯の観戦。
今日のカードはズートさんVSデペッシュさんだ。
能力的にはズートさんが有利だったんだが、実際試合が始まってみるとエアスラッシュ主体の速攻で相手の攻撃をことごとく潰してデペッシュさんが快勝。
やっぱり、試合では戦術も大事だよなぁ。

その戦術に枷がはめられてるんだけどね、今回のプレイでは(苦笑)

492年24日
今日はちょっと気が向いたんでハーム博物館とやらに行ってみた。
いろいろ面白い記録もあったんだが、ビックリしたのは昨日試合で負けたズートさんがジマ杯4回優勝のタイトルホルダーだった、ってことだな。
4度も頂点に立った豪拳王も今は昔、か。
やれやれ、年は取りたくねぇモンだな。

そんなワケで、せめて気分だけでも若返ろう、ってワケでもねぇが、その後はまた表をうろうろしていた子供と戯れてみる。
そういや、この前は気づかなかったけど、テスチュって結構かわいいかもな。
6歳で、もうすぐ成人って話だし……。

それに、コークナァム継承権1位だし?

それはさておき。
いつまでも遊んでるワケにもいかねぇんで、午後は子供と別れてリムでバイト。

そして夜はDD杯、いよいよ挑戦者決定戦だ。
ダラー議長VSデペッシュさんのカードは屈指の好勝負になる、かと思われたんだが、ダラー議長が序盤から大技で押しまくって圧勝。
なんつーか、議長強えな、本当に……。

492年25日
今日はいよいよDD杯の決勝戦だ。
……といっても、それまでは特にやることもねぇんだよな。

っつーわけで、なんとなくデペッシュさんとネジェドリーさんの結婚式に参列。
なんつーか、幸せそうな二人を見てると、こっちまで幸せな気分になってくるよな。

その幸せな気分を維持したまま、午後はバハでバイト。

そしていよいよDD杯決勝戦、ダラー議長VSバグウェルの試合の時間が迫ってきた。
もちろんオレは議長を応援するし、他の皆も議長を応援……するんだと思ってたんだが、どうもバグウェルの応援をするヤツも結構いるみたいだな。
いろんな意味で国民の代表である議長を応援しねぇでバグウェルを応援するってのは結構問題あるような気がするんだけど、どうよ?

と、そんなことを考えているうちにバグウェル降臨。
オレはちょうどリングのすぐ下で見てたんだが、結構でっけぇな、バグウェルって。
少し離れてみててもこんなにでけぇんだから、戦ってる方はたまったモンじゃねぇだろうな、とオレなんかは思ったんだが、そこはさすが議長、試合開始と同時にひるむことなくステップブロウを中心とした体術技で攻め込んでいった。

確実に議長の攻撃がバグウェルをとらえる。
とはいえ、もちろんバグウェルだってやられっぱなしじゃねぇ。
途中で必殺のドラゴンゲイルを放ったんだが、議長はこれも最小限のダメージで受け流したみたいだった。
そして逆転タイム寸前、互いの大技がクロスカウンターで入ってどっちもズタボロになっちまった。
次の一撃を決めた方が勝つ――誰の目にもそう思えたんじゃねぇかと思う。
そこで、先に動いたのは、議長だった。
最後の力を振り絞ってのオーラナックル。
その一撃が、見事にバグウェルをKOした。

なんて言ったらいいのか、オレにはよくわからねぇ。
なんか、こう、ガツーンときたってーか、なんてーかさ。
「感動した」なんてありきたりの言葉じゃ表現しきれないほど、とにかく、なんか、すごく……ああ、だからなんて言ったらいいのかわからねぇけど、とにかくわかってくれるよな、なぁ。

閉会式で、議長は賞金とドラゴンドロップをもらった。
その後、トロフィーを手にしてオレたちの方を向いたんだけどよ。
その時の笑顔が、本当に最高だった。
自分の全ての力を出しきって、最高の結果を出せたヤツだけが出来る、最高の笑顔だった。
ああ、いつかはオレもこんなふうに笑ってみたい、と思えるくらいのな。

492年26日
ギブル成金続出で長者番付から押し出されたから、ってワケでもねぇが、またリムでバイトだ。
しっかし、最近はイェル貝が多くてあんまり儲からねぇな。

それはそうと。
長者番付なんだが、優勝してたっぷり賞金もらったはずのダラー議長が2位ってのは一体どういうことよ?

ちなみに1位はカリンさん。ギブル成金、恐るべしである。

492年27日
今日は仕事納め前の最後の日。
で、子供たちにとっては、社会見学の日なんだな。
いや、今日、初めて知ったんだけどよ。

普段はウルグになんかいないもんなぁ。

オレがリムでバイトをしてると、クリームって女の子が来て辺りをきょろきょろ見回し始めたんだ。
んで、何してんだ、って聞いてみたら、社会見学だ、って。
そんなことを話してるうちに先生が来たんだが、先生はクリームしか来てねぇのを見ると、一言こう言って帰っちまった。
「みなさんの集まりが悪いようですね。ここのウルグの見学はやめにしましょう」
確かに、集まりが悪いっちゃ悪いけどよ、一人時間に間に合うように来てたクリームの立場ってモンはどうなんだよ?

まぁ、そう思っても中止になっちまったもんはしょうがねぇよな。
で、面白そうなのでバハウルグにもついていってみたんだが、今度はちゃんと8人もいたんで無事に見学できたみてぇだ。

そして、最後はオレの所属するガアチウルグだ。

ほとんどなんにもしてないくせに。

で、だ。
どうも、社会見学ってのは、本来ウルグ長が話をしてやらなきゃならねぇらしいんだよな。
なのに、アーロウルグ長、収穫物を納品したらそのまんま帰っちまった。
どうもこの人、ウルグ長としての自覚にかける様な気がするのはオレだけか?

こういう場合、オレがするべきことは一つだよな。
そう、仕方がないからオレが代わりに説明してやるんだ。
先生は「大丈夫ですか?」ってなんかムチャクチャ不安そうだったが、大丈夫、オレに任しときな!

「おぅ! オレがガアチ……ウルグ長代理の、バーニング・ファイアだ!」
子供達は全員こっちに注目中。とりあえず最初はこんなモンだな。
「えー、ガアチウルグの仕事は、だ。そっちの……なんだ、ガアチのなんたら、ってトコから、石を掘り出してくることだ」
ちょっと固有名詞なんかはイマイチでてこねぇが、まぁわからねぇことはねぇだろう。
「んで、掘り出してきた石は、そこにある納品口に届ける、と、こういうことだ」
これで仕事の説明は終了。あとは……収穫物の内容だったか?
「ちなみにここでとれる石には、テコン岩石ってのと、タル石ってのがある。他にもいくつか出てくることはあるらしいが、まず見つからねぇんで気にしなくていいぞ。以上」
と、我ながら見事な説明だったな。

どこがじゃい。

子供達もだいたいはわかったような顔をしてたし、まぁ、こんなモンだろう。

先生が頭抱えてたのが、ちょっと気になるけどな。

492年28日
さて、今日は仕事納めだ。
でも、その前に少し時間があるんで、またランキングを見にいってみた。
そしたら、なんとウォルターのヤツが外4まで落ちてやがる。
これじゃ来年も上がれねぇじゃねぇか!!
……ったく、あの野郎はよぉ……。

とまぁ、それはさておき。
とりあえずガアチウルグに行ってみたんだが、まだだいぶ時間があるんで仕事納めまでバイトして時間つぶし。
これでついに手持ちが2000プゥを突破したんだが、一体何に使おうか?

そんなことを考えているといつの間にか人が集まってきていて、仕事納めが始まった。
……けどよ。
肝心要のアーロウルグ長は遅刻してんだよなぁ。
やっぱりやる気ないだろ、マジで。

ところが、仕事のメダルだけはきっちりもらってんだよなぁ。
本人は、ちょうどその発表をしてる頃に殿様出勤で来たってのに。

ま、それも今年までだろ。
皆明らかに白けてたし、ウルグ長が来ても審判は最後まで自分で進行させたしな。

ちなみにオレの今年の仕事ポイントは24ポイントで、合計71ポイントになった。
これで万年ウルグ最下位からの脱却も果たせたし、今年の給料は多少期待できるかもな。

全く仕事をしていない「ろくでなし」のセレスさんを追い抜いた上、今年成人したクラジミール&プラットの双子がそれぞれ10ポイントと8ポイントなので、27人中24位ということになる。

492年29日
さて、今日はウルグ長選挙だ。
立候補者はズートさん、アーロさん、それにキャサリーンさんの3人。
しっかし、キャサリーンさんってまだ14歳なのに、もうウルグ長候補かぁ。

とはいえ、やっぱりウルグ長は一番仕事をしてる人がなるべきだよな。
ってなワケで、一応ランキング1位のズートさんに投票した後、ガアチでバイトしながら様子をうかがうことにした。

んで、見てて思ったんだけどよ。
なんだかんだ言っても、アーロさんに投票する人結構多いんだよな。
途中集計の時点ではまだズートさん6票、アーロさん5票、キャサリーンさん2票でズートさんが勝ってたんだけど、結局終わってみたらズートさん7票、アーロさん10票、キャサリーンさん5票でアーロウルグ長が続投。

しかし、10票じゃ過半数の支持を得てねぇ、ってことになるワケだよな。
アーロウルグ長、このことを真剣に受け止めてくれっといいんだけど。

それから、今日また一人かわいい子を見つけた。
もうすぐ入学するブルックちゃんなんだけど……この国、よくよく見ると将来美人になりそうな子がやたら多くないか?

492年30日
ちょっと気が向いたんで、明け方から散歩に出る。
んで、途中、港によってみたら、なんか船が泊まってんだよな。
聞いてみると、どうもまた新しい移住者が来たらしい。
ナラシンハ・クレイノワって名前らしいんだけど、一体どんなヤツだろうな。

朝。
今年の分の給料が届く。
金額は196プゥ、やっぱり前よりはちょっと増えたな。

その後は一応念のためにランキングチェック。
どうやらオレは無事にCリーグ4位に上がれたらしい。
その下をよく見てみると、例のナラシンハがいつの間にかコークDリーグに上がってきてるみたいだ。
来ていきなり昇格できるってことは、それなりの実力の持ち主なんだろうな。

そういや、ウォルターは結局今年もDリーグに上がれず。
しかも入れ替え直後のランキング表でもまだ外4位だ。
こいつ、まさか一生ランク外じゃねぇだろうな?

と、そんなことを考えながら広場に行ってみると、ちょうどそのウォルターがマイラとデートに行くところだった。
ったく、この野郎はよぉ……。

んで。
せっかくだから、デートが終わったところでガツンと一言言ってやろうと思って、後をつけていったんだが。
二人で楽しそうにアイシャ湖の方に行った後、アイツ一人でとぼとぼと出てきやがった。

どうやら、プロポーズを蹴られたらしい。

なんかあまりにも落ち込んでる様子だったんで、結局声はかけずに立ち去ったんだが、なんか見ちゃいけねぇモンを見ちまった様な気もするな。

その後は、気が向いたんで個人商店で買い物をしに行ってみた。
ところが、バハの店にはハードナックルしかおいてねぇし、他は完全に品切れ。

もう、来ねぇよ!
……と思ったんだが、よく考えればもうすぐ店主も代わるんだよな。


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