496年1日
まずは、昨日忙しくてできなかったランキングの確認だ。
わかってたことだけど、やっぱりランキング表のてっぺんに自分の名前が載ってるのを見るのは気分がいいな。
新議長のケミカルさんはジマショルグAリーグ1位。
もともとウルグ長としての立候補だったのに、ショルグでもこの位置。
やっぱり、議長になる人は違うな。
コークショルグのAリーグに目を向けると、ガーネットさんに代わってリーンさんが昇格してきた。
こいつぁ、楽しくなりそうだけど……落ちたのって、イムイムナァムじゃなかったんだな。
その下を見ると、カナリアも無事にBリーグに昇格。
Bリーグを一発で突破して来れるかどうかは微妙だが、近いうちにまた試合で当たることになるかもな。
ちなみにジマショルグのシャウトはCリーグ4位で足踏み。
ウォルターのヤツは外リーグ2位に転落、リリィは相変わらずそれより下の外リーグ4位だ。
と、ランキングの確認の後は、コーク杯の組み合わせ表確認だ。
ギブル売り場に行ってみると、オレに割り当てられたのは、またしても5番だった。
なんでいつもいつも5番なのかは気になるが、まぁ、買う方も覚えやすくていいだろう。
ってなワケで、とりあえず自分のギブルを4枚買って、少し近くで様子を見てみる。
そしたら、ハリスやイヨ、クリームとかが5番ギブルを買って行くんだよな。
皆オレより年下だし……ひょっとして、オレって若者に人気があるのか?
リリィも5番ギブルだし、テスチュもそうだ。
ピーターさん……は、若くないけど、ピーターさんもオレのギブルを買ってくれたな。
そして、ちょうどそこにやってきたカナリアは……8番ギブルを4枚だと!?
「か、カナリアぁ……オレの強さを信用してないのか?」
「そうじゃないけど、またガチガチの本命でしょ? それじゃギブル買う意味ないじゃない」
……まぁ、そういうことなら仕方ないけどよ。
ちなみに8番はケミカル新議長で、倍率は約10倍。
まぁ、とりあえず売れてるのはわかったんで、一旦ギブル売り場を離れて、たまたま近くまで来てたから成人式に顔を出してみる。
ついでに、後ろから「コークショルグ入れ〜」って念を送ってみたりしてな。
そしたら、その念が通じたのか、ブルックちゃんがコークショルグを選んでくれた。
主席のテヨンはジマショルグだったけど、まぁ1人入ってくれただけよしとするか。
その帰りにゴシップランキングを見てみたら、シャウトがしっかり魅力王ランキングから転落してた。
その代わりに、なぜかカナリアが魅力女王ランキング3位になってたが……なんだぁ?
496年2日
今日はショルグ新年祭。
ショルグ長になってから初めての仕事だけに、ちょっと緊張しちまうな。
いつもと同じナァムの踊りも、いつもと違った位置から見ると、また違った気分だな。
……とか行ってたら、いつの間にかオレの出番だ。
「っし! それじゃ、今年のランキングを発表するぜ!」
ってな感じで、とりあえずランキングの発表は無難に終了。
あとは、締めくくりの言葉だが……やっぱり、ここはオレらしくやるっきゃないよな!
「いいかっ! 今年もどんどん訓練して、どんどん強くなれ!
そして……どうせやる以上は、最強を目指せっ! 以上っ!!」
……感動するヤツ、目を丸くするヤツ、呆れたような顔をするヤツと反応は様々だったが、まぁよしとするか。
その後は、ガアチウルグの仕事始め。
しっかし、ショルグ長邸からだとガアチウルグは遠いな……って、元々遠かったか。
あまり行っていないので、よくわからないらしい。
ウルグ上位の順位は特に変動なしで、出店権は相変わらずミダナァムのウェザーさん。
こりゃ、今年もガアチの店は期待できないな。
……と、ここまで終わって気がついたんだが、さっきの新年祭の時、緊張しまくってたせいで試合のスケジュールを調べてなかったな。
ってなわけで、仕事始めの帰りに一旦コークショルグによって、試合日程をチェック。
正確な日程(含む相手)は以下の通り。
22日は第1試合(VSリーンさん)
23日は第2試合(VSファリドさん)
24日は第1試合(VSユカさん)
27日は第2試合(VSカリンさん)
例によって例のごとく、一応カナリアの試合日程もチェックしておく。
カナリアの試合は以下の通り。
16日は第1試合(VSガーネットさん)
17日も第1試合(VSコンさん)
18日は第2試合(VSサッチ)
19日も第2試合(VSタラさん)
んで、夜はコーク杯開会式。
その前に、とりあえず今大会の出場者とギブルの倍率でもチェックしておくか。
1番人気は今回もオレで、倍率は1.3倍。
続く2番人気がディフェンディングチャンピオンのポポさんで、9.6倍。
ミダショルグで、体術メインなのに、なぜかコーク杯勝ってるんだよなぁ。
3番人気はカリンさんで9.9倍。
おそらく、今回の出場者の中で、一番手強い相手だろうな。
4番人気はケミカル議長で11.1倍。
以下、ユカさん、ジュンコさん、ナイームさんが17.4倍。
ウェザーさんとリーン・ベルフさんが18.6倍と続く。
4番人気以下で特に注意すべきなのは……ケミカル議長と、リーン・ベルフさんくらいか。
そんなこんなで開会式。
下の客席を見ると、カナリアの姿があったんだが……なんか調子悪そうだな。大丈夫か?
なぜか病気になっていた。訓練のし過ぎか?
496年3日
さて。
今日は特にやることもねぇんで、「ショルグ長として若手有望株を探す」ってことにして、試合でも見に行くか。
……と思ったんだが、よく考えたら今日の第1試合はエレノールさん対フィービーさんで、どっちもオレより年上。
その上、勝ったのは年上のエレノールさんで、とても若手云々どころじゃねぇな。
その次の試合も、タラータさんとアブドラさんじゃ全然若手じゃねぇし……。
よくよく考えたら、Dリーグで若手と呼べるのは今日試合がないブルティニくらいなんだよな。
ったく……他の若手は何やってんだ?
と、今さらそんなことを言ってもしょうがねぇんで、とりあえず今日のところはあきらめて、砂浜を走ってから家に帰った。
夜。
久しぶりに、レディさんがデートに誘いに来た。
……で、OKしちまったんだよな、なんとなく。
やっぱり、気になってんのかなぁ……。
496年4日
昨日約束したんで、まずはレディさんとデート。
二人でタラの港まで行ったんだが、それほど話が弾むでもなく、結局すぐに帰ってきた。
とりあえず、「今日は、このへんで……」にしておいた。
このタイミングでカナリアを振る理由はないワケだし(このタイミングでなければいっぱいあるが)。
やっぱり、何かが引っかかるんだよなぁ。
引っかかってるのはプレイヤーの存在だったりして(苦笑)
で、そのあとも市場に寄ったりしてたら、ちょうどブルティニとレイチェランさんが仲良く帰ってくるのを目撃しちまった。
なんか、この二人しょっちゅうデートしてるよな。
ブルティニ、お前うちのショルグの若手有望株なんだから試合もしっかりやってくれよ?
……とか思ってたら、そのブルティニがショルグの方へダッシュしていくじゃねぇか。
まさか試合すっぽかしてデートしてたんじゃねぇだろうな、と思ってついて行ったんだが、さすがにそんなことはなく、ただ試合を見に来ただけだったらしい。
ってなワケで、成り行き上一緒にエレノールさん対アブドラさんの試合を観戦することに。
アブドラさんはそこそこやるんじゃないか、と思ってたんだが、大技を連発しようとしてあっという間にスタミナ切れ。
攻撃、防御ともにエレノールさんが随所にいい判断を見せ、KOこそならなかったものの大差で勝利。
なんか、エレノールさんが新人に対する最初の壁になってるみたいだな。
まぁ、それをくぐり抜けてくるくらいの根性のあるヤツを、オレは待ってるわけだが。
ともあれ。
試合が終わるとすっかり夕方。
いよいよ明日は試合だし、一度神殿でお祈りしてから家に帰った。
496年5日
今日はいよいよコーク杯の試合、なのだが、その前に新年評議会がある。
オレにとっては評議員として出席する初めての評議会だ。
そう考えると、なんだか少し緊張するな。
ってなワケで、さっさと評議会館へ。
コークショルグ長の席って、一番奥なんだよな、どうでもいいけど。
で、着席してぼーっと待っていると、ようやく評議会が始まった。
評議員はそのだいぶ前から揃ってたんだから、揃った時点ではじめちまってもよかったような気がするんだが、どうなんだろうな?
ともあれ。
まずは議長の挨拶があって、その後に「議員のメダル」ってのをもらった。
こいつは議員経験者であることを証明する大事なメダルらしいから、とりあえず大切にしまっておくとしよう。
そんなこんなで、いよいよ議題に入った。
まずは「あいさつ」で、これは意見を出すのはイムイムナァムだな。
オレは今回も「イムイム〜♪」を期待したんだが、イムイムナァムの提案は「ご機嫌いかが?」。
このところ面白くないっちゃ面白くないんだが、まぁ、更正したことをプラスにとらえるべきなんだろうな、これは。
で、オレは特に反対する理由はないんで、とりあえず賛成にしておく。
ナイームさん、レディさん、ウェザーさんが反対するも、6−3で可決された。
次は「教育方針」だ。
レディさんの提案は「まじめに」。
まぁ、レディさんらしいいい提案だと思う。
これも特に異議はないんで、オレは賛成にしておいた。
ところが、ナイームさん、イムイムナァム、ウェザーさん、そしてなぜかうちのウルグ長のアーロさんまでが反対し、結局可決はされたものの5−4でギリギリ。
しっかし、アーロウルグ長……あんたは一体教育方針をどうしたいんだ?
「意地悪く」とかか?
そして、最後の議題は「服の色」。
ウェザーさんは「派手な色」を提案したんだけど、今着てるのが派手な色なんだよな。
でも、これまでずっと「地味な色」だったんだし、オレはそれなりに気に入ってるんで、これも賛成。
ファリドさんとレディさんが反対したが、7−2でこれまた可決された。
……こうしてみると、ナァムの三人はみんな自分以外の提案には反対してるな。
なんか、仲が悪いのか、ひょっとして……?
と、まぁいろいろあったものの、これにて新年評議会は終了。
オレはそのまま闘技場入りして試合開始を待った。
そしていよいよコーク杯1回戦、対戦相手はジュンコさんだ。
観客は結構入ったが、どっちかってーとこっちの方が多い。
シャウトとリリィが向こうとか、カナリアが来てないとか、いくつか気になるところはあるけどな。
で、肝心の試合の方だが。
開始早々、ジュンコさんはなぜかオーラナックルを放とうとしてきた。
が、それよりも、オレのブレイズソードの方が早い。
それを起点にブレイズソードを3連発で打ち込み、オレは一気にペースをつかむ。
そして相手のステップブロウを受け流して火風導法で牽制し、トドメのブレイズソード。
終わってみれば255対0でパーフェクトゲーム、最高の滑り出しだったな。
そして、勝ち名乗りを上げたオレの目の前で……カナリアが、ようやく闘技場に入ってきた。
来てくれたこと自体はそれなりに嬉しいけど……遅いっての!
496年6日
今日は特にやることもねぇんで、久々に訓練してみることにする。
とりあえず、まずはワクト神殿でお祈りをしてから、バスの浜でダッシュ。
疲れたらいったん家に帰って一休みしてから、またダッシュ。
夕方になっても、夜になってもダッシュ。
さすがに疲れたが、効果はそれなりにあったような気がするぜ。
496年7日
今日は久々に試合を見に行ってみることにする。
最初のカードはタラータさん対ブルティニ、Dリーグでは屈指の好カードだな。
ってなワケで、オレは期待しながら闘技場に行ったんだが。
なんと、二人揃ってぎりぎりで遅刻し、結局両者不戦敗。
あのなぁ……言いたかねぇけど、たるんでるぞ、お前ら!
なんか腹が立ったんで、結局今日も自主トレ。
昨日に続いて、延々と砂浜を走り続けた。
496年8日
今日はいよいよコーク杯2回戦、しかも相手はあのケミカル議長だ。
とりあえず、昼まではコークショルグで最終調整。
最後に水泳で調整をすませ、夕方にはあがって休憩。
万全の調子で、夜の試合を待った。
そこまで気合いを入れて臨んだ試合なんだが、なぜかお客は少なめで、特にこっちはやたら少ない。
けど、今日はカナリアもいるし、なぜかウォルターの息子のピューマもいる。
あのウォルターのヤツも息子に励まされれば少しは訓練するかもしれねぇし、いっちょ、ここはカッコいいところを見せておくか!
そんなこんなで試合開始。
スタートダッシュを重視していたのはお互い様だったらしく、開始直後にお互いの灼火錬術がカウンターで見事に入る。
けど、同じ技なら、オレの方がいくらか上だ。
先に体勢を立て直して、ブレイズソード2発で一気に片をつけに行く。
結局それだけでは片を付けられず、逆に灼火錬術→ブレイズソードのコンボをくらっちまったが、が、最後はこっちがブレイズソードを打ち込んで255対97のKO勝ち。
ワンサイドにゃ出来なかったが、まぁ、このくらいの方が盛り上がったろう。
これで、明日はいよいよカリンさんとの対戦か……。
496年9日
今日も予定は夜の試合だけってことで、昨日とほぼ同じ要領で調整。
ここ数日ビシバシ訓練をしたおかげで、バグウェルと戦った頃と同じくらいまで調子が戻ってきたぜ。
そして、カリンさんとの試合。
間違いなくこの大会でも屈指の好カードのはずなんだが、なぜか客は子供ばっかりで、その上ほとんどが向こうの応援。
今日はカナリアも来てねぇし……と思ってたら、客席のこっち側にオレを応援してくれてる人が一人。
あれは……コンさんだよな?
オレとはあんまり接点がない人のような気もするんだが、まぁ、とりあえず応援感謝!
この試合も、というか、この試合はなおのこと、先手必勝で突撃あるのみだ。
まずは試合開始の直後に素早くブレイズソードを一発。
続いて、カリンさんがコールドランスで反撃しようとしてきたところにカウンターでもう一発。
さらにたたみかけるようにもう一発お見舞いして、最後に起死回生の反撃をねらってきたところにトドメの一発。
結局、ブレイズソード4発で0対255、またしてもパーフェクトゲーム達成だ。
まぁ、カリンさんが大技狙いできてくれたおかげでもあるんだけどな。
496年10日
今日はいよいよコーク杯決勝ってことで、まずは神殿で戦勝祈願。
その後は、せっかく神殿にも来たことだし、そのままプラットとリリィの結婚式に参列していくことにする。
とりあえず……新郎側も新婦側も等しく人が来てねぇが、一応接点のあるリリィの側にいくことにするか。
……と、そんなことをしてると、ようやく肝心要のリリィがばたばたと駆け込んできた。
おそらく、十分に準備をしておいたつもりが、当日になって手違いが続出して、予想以上に手間どった……ってとこだろうな。
「あ、バーニングさん! 来てくれたんですか?」
おっと、この目につく真っ赤な服のせいで、式までの暇つぶしの相手に選ばれちまったか。
「ついでだ、ついで。何かやたらと寂しい式だしな」
「また、そんな言い方して。
それより、次はバーニングさんたちの結婚式に呼んで下さいね」
「はぁ?」
「とぼけてもムダですよぉ。すてきな彼女がいるって話じゃないですか。
それも、もう結構長い間おつきあいしてるんですよね?」
「なんでンなこと知ってんだよ……それより、そろそろ式始まるんじゃねぇか?」
「あっ! それじゃ、その話はまた今度聞かせて下さいね!」
……ふぅ。
ったく、妙にこういう話に詳しいんだよな、あいつは。
それはさておき。
その後、式の方は無事に進行。
二人の姓はどうやらポートマンにすることになったみたいだな。
……なんか、早くもリリィに振り回されることが決定したみたいな気がすんのは……気のせいだよな、うん。
とまぁ、そんなこんなで式が終わって。
オレはいつも通り調整のためにアイシャ湖に行ったんだが。
そしたら、シャウトのヤツが泳いでたんだよな。
「よう! リリィの結婚式は行かなかったのか?」
オレがそう声をかけたら、あいつ、ちょっと不機嫌そうにこう答えたんだ。
「行くワケねぇだろ。別に、オレそこまであいつと親しくねぇしさ」
「そうかぁ? わりといいコンビに見えたけどな」
「やめてくれよ。オレはああいううるさいのは苦手なんだよ」
「……あー、なんかわかる気がするな」
「だろ? んじゃ、オレはもう行くぜ」
そんなことを話したんだが、あいつが不機嫌だった理由って……やっぱり、あいつ、本当は?
らしくない推測をしてますが、違います。
シャウトとリリィはポケステの相性占いでも相性最悪と出たコンビで、放っておいてくっつくことはまずありません。
機嫌が悪かった理由? 自分は失恋したのに彼女は順風満帆にゴールインしたからでしょう。
そして、いよいよ夜が来た。
ミダ杯、DD杯に続いて三大会連続の決勝戦出場。
まして、オレがショルグ長をつとめるコークショルグ主催のコーク杯とくれば、間違っても負けるわけにはいかねぇ。
幸い、客の入りはそこそこ。
人数はポポさんの応援の方が多いけど、こっちにはカナリアもいるし、リリィも……って、カナリアと何話してんだ、あいつは!?
……なんか気になるが、まぁいい、まずは目の前の試合に集中だ。
当然、オレの戦術はいつもと同じ先手必勝。
今回も、開始直後から軽快にブレイズソードを連発して、一気に押し込むことに成功した。
途中、ポポさんヘヴィブルーズに不意をつかれて、そこから体術ラッシュなんかを食らっちまったが、かまわずブレイズソードを連発しまくって、255対33のKO勝ち。
まぁ、これでコークショルグ長の面目は保った、ってとこか。
今回の優勝で、スピードの訓練に使うカビチがいっぱい貰えた。
買ってもそう高いモンじゃねぇが、やっぱり買い出しに行くのは面倒だし、家まで配達してもらえるのは嬉しいぜ。
……金といえば、今回の賞金でついに所持金がついに3万プゥを突破しちまった。
さしてこれと言った使い道も思いつかねぇし……まぁ、持っとくか。あって困るもんじゃねぇし。
496年11日
とりあえずコーク杯は昨日で終わった、ってことで、クールダウンをかねてコークショルグで軽めの調整。
それから温泉でリフレッシュして……やることもなくなったんで、シャウトの試合でも見に行ってやることにする。
シャウトはCリーグ4位とわりと下位で、しかも初戦を落としてるんで、この試合はとても大事な試合だ。
で、その大事な試合の相手はギャンルカさん。
応援はなぜかシャウトの側だけにオレを含めて3人で、オレ以外は年配の女性ばっかり。
シャウトって、ひょっとして年上にモテんのかなぁ?
試合の方は、シャウトが開始直後にカウンター気味にオーラナックルを当てて一気にリードするものの、その後どうにも攻めきれねぇ。
結局、一進一退の攻防の後、逆転タイムにカウンターエアスラッシュからのラッシュを食らい、終わってみると165対146で逆転負け。
……ったく、なにやってんだ?
試合を見終わった後は、もう少しコークショルグで訓練してから家に帰った。
496年12日
今日はミダショルグで軽く訓練。
温泉でリフレッシュした後、今日は特に面白そうな試合もないんで、ミダショルグでもう少しだけ訓練した後、アイシャ湖で軽く泳いで総仕上げ。
久々に、何もない一日だったな。
全くだ。
496年13日
今日も特にすることがないんで、シャウトの試合でも見に行くことにする。
……といっても、アイツの試合は昼からなんだよな。
ってなワケで、暇でも潰そうと何の気なく大通り南へ行ったら、ちょうどブルティニとレイチェランさんがデートに行くところだった。
なんつーか、あれで結構うまく行ってるみたいなんだよなぁ、あの二人。
その後、学校に行ったり博物館に行ったりしてたら、いつの間にかいい時間になってたんで、さっさとジマ闘技場へ向かう。
今日のシャウトの相手はCリーグ5位で今期1勝2敗と低迷中のデービットさん。
不調の二人の試合のせいか、客もオレ含めて2人しかいねぇ。
試合の方も、ちょうどその二人の状態を象徴する試合になった。
試合開始直後にシャウトのステップブロウがうまく入るも、なかなかラッシュにつなげられずに好機を逸すると、逆にデービットさんのラッシュを食らって一気に追い上げられる。
……けど、これで勝てるならデービットさんもここまで低迷してねぇ。
デービットさんもやっぱり好機に一発が出ず、逆にシャウトがステップブロウで突き放す。
突き放したものの、相変わらずラッシュにつなげないシャウトに、デービットさんもメニスカスレイの連発で反撃。
結局、110対108でシャウトが辛勝したものの、スコアの割には大味でつまらねぇ試合だったな。
ちなみに、これでデービットさんが1勝3敗になったんで、シャウトの残留は確定。
けど、上3人が現時点で皆2勝1敗なんで、どうやら4位も確定っぽいな。
他のショルグを見てみると、コークCリーグではテスチュちゃんが5位から4戦全勝で一発突破。
あんまりマークしてなかったけど、こいつはひょっとするとひょっとするかもな。
ミダCリーグは2勝1敗のギョームさんと3勝のスウィングさんの直接対決で昇格が決まるらしい。
家に帰ってひと休みしてると、久しぶりにカナリアが訪ねてきた。
ま、顔出しただけで、すぐ帰っちまったけどな。
「何やってんの?」だそうです。
496年14日
今日はシャウトの最終戦、相手はあのサルキソフさんだ。
サルキソフさんは今年のシニア選手権にも出るのかもしれねぇし、こりゃシャウトのことは抜きにしても見に行く価値のある試合だな。
……と思ったんだが、実際見に行ってみると客は4人だけ。
まぁ、どっちも今期の昇格はほとんどなくなってるけど、こんな面白い試合を見にこないなんて皆何考えてんだ?
試合の方は、開始早々サルキソフさんがオーラナックルの2連発からソウルブレイクにつなぐコンボを叩き込んで、一気にリード。
その後もオーラナックルを立て続けに2発叩き込み、シャウトに反撃の隙を与えない……はずだったんだが、大技の出し過ぎでスタミナ切れ。
シャウトはそこからメニスカスレイで反撃を試みたが、当然追いつけるはずもなく、169対58でサルキソフさんの勝利。
期待通りの派手な試合だったが、サルキソフさんも大技を連発してスタミナ切れを起こすタイプか?
昼からは個人商店の棚を見て回る。
正直何も期待はしてなかったんだが、よく見ると、ガアチの店に聖なる瞳が5つも売ってるじゃねぇか。
なぜかリムの店にはハッカ石もあるし、仕事ポイントを買う気で買ってみてもいいかもな。
普通に働けよ。
496年15日
去年に引き続き、今年も自分のギブルを換金。
ただ、去年とは違って、4枚でも500プゥちょっとにしかならなかった。
まぁ、それだけオレの強さが知られてきた、ってことか。
それはさておき。
例年ならこの日はウルグ祭であちこち駆け回っていたんだが、今年はその前に定例評議会に出なきゃならねぇ。
この評議会は各ウルグのボーナスを決める場らしいんだが……今年まだ1回も仕事をしてないオレには、実は全く関係ない話なんだよなぁ。
言葉のあやではなく、本当に今年の仕事ポイントが0。
ともあれ、まずはリムウルグのボーナスから。
ウルグ長のセーナさんは、4分の1を提案してきた。
相場がよくわからないんこともあるし、まぁ、特に文句はないんで一応賛成。
バハウルグ長のデペッシュさんを筆頭に、レディさんやイムイムナァムが反対してたが、なんとか6ー3で可決。
続いて、そのデペッシュさんなんだが、強気で3分の1を提案してきた。
その意気やよし、ってことでオレは賛成したんだが、賛成したのは本人とオレ、イムイムナァム、そしてジマショルグ長のブランドンさんだけ。
結局4ー5で否決されて、議長裁定でリムウルグと同じ4分の1になっちまった。
……ってこたぁ、やっぱ、4分の1が基本なのか?
で、最後はうちのガアチウルグ。
アーロさんが提案したのは、横並びの4分の1。
面白くないっちゃ面白くないが、別にこんなところで波風たててもはじまらねぇんで一応オレは賛成。
セーナさん、デペッシュさんの両ウルグ長とレディさんが反対するも6ー3で可決され、結局ボーナスは全ウルグ4分の1ってことになった。
これで丸くおさまった、のか?
ま、どのみちオレには関係ない話だから、どうでもいいか。
で、その後は例年通りウルグ祭。
さすがに全部回ってる時間はなさそうなんで、いつもごたごた言われるばっかりのリムウルグをすっ飛ばすことに決定。
まずはバハウルグに行ってみると……おみくじの結果が、「最悪の人生運」と出たらしい。
不吉なこと言うんじゃねぇよ、とも思ったんだが、こんなところでムキになってもしょうがねぇし、とりあえず笑うしかないんで笑っておいた。
ちなみにその後行ったガアチでは去年同様「普通の名前」としか言われなかった。
と、そんなこんなでウルグ祭は終了したんだが。
聞いたところによると、タラさんが倒れたらしいんだよな。
タラさんにはいろいろと世話になってるんで、お見舞いに行きたいんだが……タラさんの家、知らねぇんだよな。
友人欄に入っていないせいでもあるが、天使ウィンドウをろくに見ないプレイヤーの怠慢でもある。
確かバハ区だったような気がしたんで、バハ区を走り回って表札を調べてみた。
……見当たらない。
ひょっとしたらリム区だったかもしれないと思って、リム区でも表札を調べてみた。
……見当たらない。
さっぱりわからなくなったんで、とりあえず手近な港区でも表札を調べてみた。
……それでも、やっぱり見当たらない。
気がつくと、もうすぐ夜が明けるところだった。
残るは、ガアチ区だけか……。
プルト中の表札を調べて回ったのは実話。バーニングか、プレイヤーか、それとも両方かは知らないが、どうやら本気で運がないらしい。