☆ガルス・ランウェイの回想☆

514年12日

まだ32歳だった。
あの時、490年の1日にこの国へ来た6人の中で一番最初に、アイツは逝っちまった。

……これは、アイツが逝っちまうほんの数日前に、その6人の中でも比較的仲のよかったオレとアイツ、そしてギルバルドの3人で話をしたときの記録だ。
本当に他愛もない話しかしなかったが、アイツとした最後の話だと言うだけでも記録しておく意味はあるハズだ。

とりあえず、自分で作ったキャラなら自由に動かせるので、この3人、と。


回想

ガルス(以下ガル)「しかし、早いモンだな。オレ達がこの国に来て、もう25年……か?」
ジン「まあ、大体そんなところだな」
ギルバルド(以下ギル)「しかし、思えばいろんなことがありましたよね……」
ガル「ああ、そういやそうだな……ずっと訓練ばっかりしてて気づかなかったぜ」
ジン「お前らしいな」
ギル「恐らく、3人の中で一番目立てなかったのは私でしょうね。
   評議員になったこともなく、称号をもらったこともない……」
ジン「目立ってなくても、ギルバルドの頑張りは皆が認めるところだ」
ガル「そうそう。リムウルグの1位はお前だろ? もっと自信持てって」

ギルバルド・フレイザードは仕事ポイント16000強でダントツのリムウルグ1位。
しかしウルグ長はずっと2位につけていた妻のクレタが勤めており、2年ほど前に彼女が亡くなってからは4位のミコ・バグエルさんがウルグ長を勤めている。
やはり、試合で人気が稼げるかどうかの違いが大きく影響しているようだ……。
(ちなみに、ミコさんはこの時点でまだAリーグ。
 ギルバルドはほとんど試合をさせてもらえず、移住者やその子孫達に追い越された)

ジン「ガルスはこの25年ですっかり強くなったな。
   豪拳王の称号の次はミダ杯も勝っていたじゃないか」
ガル「ああ、まあな。
   でもよ、お前んトコの娘、フィリエルって言ったっけか?
   あいつも強くなったな。今、オレが二番目に怖い相手だよ」

ジンの長女フィリエルは「ケチ」な性格ながら何故かショルグで頭角を現し、「頑固一徹」な性格となった今ではしっかりジマショルグのAリーグに食い込んでいる。
510年には見事全勝でAリーグ1位となったが、当時まだ未婚であったため「家族に議長がいる」としてショルグ長になれなかった。


ジン「ほほう。では、一番怖い相手は?」
ガル「いっつもオレとショルグ長を争ってる、ウチのカミさんだよ」

キャサリーン・ランウェイ(旧姓ポー)のこと。
能力値はさして高くないのに何故かジマショルグの上位に常駐。
ガルスとのワンツーフィニッシュもしょっちゅう見られた。
ちなみにそのせいか、ランウェイ家の子孫は皆好戦的で、しかもそれなりに強い。


ギル「そういえば、私もずっとクレタには勝てませんでしたしね……」
ガル「……っと、悪い。カミさんの話は禁句だったかな」

すでにバハラも死去しているため、この3人の中で妻が生きているのはガルスのみ。

ギル「いえ、気にしないで下さい」
ガル「そうか、ありがとな。
   それよりジン! お前あの噂は本当なのか?」
ジン「あの噂? 何のことだ?」
ガル「いや、お前が一族でプルトを支配しようと企んでるって……」

根も葉もない噂……とは言い難い。
現にフィリエルがジマショルグ長を狙える位置にいる上、2代目PCのジニーはバハウルグ長、そして3代目PC(=現PC)のディハルトは若干8歳にしてガアチウルグ長である。
あとはシルフィー、カラン&リリーナ(プレイヤーが2代目にキャラチェンジしてからしばらくして突然生まれた双子。これにはかなり驚いた)のうち2人が評議員の椅子を手に入れられれば過半数……なのだが、さすがにそこまでうまくはいかないようである。


ジン「お前までそんなことを言い出すのか? そんな事実は全くない。
   まあ、出来の良い娘や孫を持ったことは素直に喜んでいるが……ただ……」
ギル「ただ、何です?」
ジン「いや、一体誰がサンダーロアの家名を継いでくれるのか、と思ってな」

フィリエルは従兄に当たるアベル・ワグナーと結婚したが、この際ワグナー姓に改姓。
さらにシルフィーも現在絶滅寸前(?)のマツイ姓を持つダグ・マツイが恋人のため、マツイ姓への改姓が濃厚。
では2代目PCのジニーはというと、実はプレイヤーのミスでうっかり改姓してしまったのである。
ちなみにその相手はフォルテさん……ということで、現在のジニーのフルネームはジニー・セヴンスなのである。

ガル「なんだよ、そんなことかよ。 下に2人もいるんだから大丈夫だろ?」
ジン「ああ、とは思うが……」

実は決して安心できない。
移住者が多いせいか、1人しかいない姓の人というのは結構いるもので、そう言った珍しい姓を持つ人同士の結婚で消えていく姓も少なくない。
現に、すでにレイウィング姓とエインデベル姓がそのような結婚によって消滅している。


ギル「まあ、ジンさんの娘さん達は皆ちゃんと結婚してくれているんだからいいじゃないですか。
   それに比べてうちのサッチときたら……」
ジン「まあ慌てることもないだろう。フィリエルだって結婚したのは20の時だしな。
   むしろ、もう18になるうちのシルフィーの方が問題だ」

ちなみにこの時点でサッチ・フレイザード16歳。
ただしシルフィーは恋人ありでサッチは恋人なしである。

514年25日

……今読み返してみて気づいたんだが、ひょっとしたらジンのヤツはすでに自分がもう長くないことに気づいていたんじゃないだろうか?
そうだ、きっとそうに違いない。
「自分の身体は自分が一番よく分かる」とも言うし、恐らくアイツは気づいていたんだろう。
……そして、ギルバルドのヤツも。

23日、ジンの後を追うようにしてアイツも逝った。
アイツもやっぱり32歳だった。
ジンが死んでから11日後だから、ナーガの館で会うには一歩遅かった、と言うところか。

さて、オレももうすぐ32歳になる。
いよいよ次はオレの番か、とも思うが……今のところ、具合の悪いような感じは全くしない。

23日に神殿で祈っているところをチェックした。
まだ疲労が倍増していないところを見ると、少なくとも今年いっぱいはもちそうである。


まあ、いい。
まずは今年のリーグ戦を勝ち抜き、ジマショルグ長の座を維持することだ。
ややこしいことは、それから考えても遅くないだろう。

それに……今回ショルグ長になれれば、ひょっとしたら第17代評議長になれるかも知れないしな!

ジン・サンダーロア 最終データ

通算仕事ポイント 35323
ウルグ長 5回
評議長 17回
メダル
・議員のメダル ・商人のメダル ・仕事のメダル

通算成績 85勝59敗32KO
連勝記録 16連勝
大会優勝回数
コーク杯、イム争奪戦、ドラゴンドロップ杯 各1回
ジマ杯、ミダ杯 各2回
称号
・豪拳王 ・大魔導 ・輝ける王者 ・真の英雄 ・大仕事人 ・ミスタープルト

こうして見ると、あれだけのスタートダッシュをした割には武術の面で活躍していないのが気になる。
やはり「性格の都合上NPCになった後は魔術しか使わなかったこと」と「かなりの戦闘能力を持つキャラを次々と移住させてしまったこと」等が原因だろうか?


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